日本のMaker Faireへの旅(2)

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この記事は、Maker Faire ShenzhenのWebサイトに掲載された、Seeed Studioのスタッフが来日してMaker Faire Tokyoに参加した際の旅行記を翻訳したものです。

中国人(外国人)から見た日本やMaker Faireがどういうものなのか興味深く、翻訳をしてみました。なにぶん外国の方の視点ですので、誤解なども含まれているかとは思います。自分のことは紹介して欲しくなかった、あるいはこの誤解は解いておきたいと感じた方は、私たち宛にメール(marketing@弊社ドメイン)をいただければ幸いです。

この記事は、2回連続の2回めです。1回めはこちらにあります。


ファーストフードのアルバイト募集広告。交通費込みで学生が1時間60元。東京の物価はとても高いので1,000円(はたは 夏目漱石)はすぐになくなってしまいます、なので時給は大した金額ではありません。

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東京は清潔過ぎて不思議な町です。政府は市民に自分のゴミは持って帰りましょうと呼びかけ、東京の人はみんな従っています。東京ではゴミ箱を見つけるのが大変で、地下鉄構内でも見つかりません。なので、ハオ君と僕が毎日ホテルに帰って一番にやることがポケットの中にあるゴミを捨てることでした。

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11月4日とてもいい日でした。(^_^) 日本人は伝統的な曜日の名前を使うのが好きなようです。例えば日本語では一週間の曜日を七曜の名を冠して日曜日、月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日と呼んだりします。写真に映っている月曜日は一週間の一番始めの日です。
紀年も西暦よりもどちらかと言えば、神武天皇即位紀元を使います。その年号の元々は中国の暦の読み方です。明治天皇から一人の天皇に対して一つの年号が名付けられてきました--“一世一元”と呼ばれています。明治、大正、昭和ときて現在は平成です。

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Maker Faireの会場はお台場でした。以前高先生は、お台場は東京の人はあまり訪れない場所なので、あまり期待しないでと言っていました。でも実際に行ったらとても綺麗な場所でした。特にモノレールから見る東京湾は絶景で、嫌なこと忘れてしまうほど心が洗われました。

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いつもどおり、静かで人が少ないです

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国外で展示をすると言うことはただ楽しいことはありません。9時に始まり、6時に終わります。一日中の立ち仕事で足がとてもむくみます。混雑が続く場合は、休憩をとることが出来ず昼食と夕食が一緒になってしまうこともあります。

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午前中は多忙な時間を過ごしました。

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午後はやっと時間がとれました。アオキ君(日本の友達です。)が自発的に私のことを色々なところへ案内してくれました。アオキ君と彼の通訳を通して1日目に比べて交流がとてもよく出来たと思います。でも残念ながら、英語はあまり上手ではなかったようです。下の写真の左側に映っているのがアオキ君、典型的な理系男子です。そんなにイケメンではないと思うのですが、彼はとてもモテるようで彼のことを好いているかわいい女性が多いようです。彼の制作する作品がとても興味深く、それが女性を引きつける要因ではないかと思います。

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皆さん子供の頃に遊んだゴム動力飛行機を覚えていますか?この飛行機はゴムの伸縮を動力として利用し、プロペラを回すことで飛行します。ゴムの動力がなくなった後は、気流に乗り、自由時際に空中を飛び回ります。

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日本人は戦闘機を誇りにしています。「神風」という言葉は、少し中国に関係があります。元のフビライハンは日本に属国となるように迫りますが、日本はこれを拒絶しました。これに怒った皇帝は日本に二度に渡って攻め込みますが、共に台風で困難に遭いました。これは日本にとって天佑で、「神風」と呼ばれます。実際は、川の船で海に出たからなのですけれども。

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下の私が「三つの玉」名付けました。手で触った時の食感がとても不思議で湾曲した音が出て、とても面白いです。私はこのような面白いものがとても好きで、手放すことが出来ませんでした。制作者は失恋した元彼女へのリベンジを果たすために設計したのかな?(訳注: 中国語で「三つの玉」は男性器を意味するようです。)

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打楽器演奏器の上にかわいらしい小さな小人のおもちゃがありました。名前は忘れてしまいましたが、アオキ君はこのおもちゃにはちゃんと由来があってそこに設置されているのだと教えてくれました。日本語の名前は難しくて覚えにくいです。

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多くの場合年配の人はスマートフォンを使いこなすことが出来ません。この制作者は黒電話を改造して、その部品をスマートフォンに取り付け、操作が出来るようにした。制作者の手先の器用さに関心をしました。でも、直接黒電話を使って電話をすることも可能なんじゃないのかな?

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聡明な一休さん!

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愛がこもっているイヤフォンジャック。

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360度iPhoneパノラマ撮影機。チャオさんが見たらきっと喜ぶと思います。

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本当に360度です、鼻毛まで撮れてしまいます…

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猟師も来ました。そういえば、私も故郷で、趣味で狩猟をしていたのですが、なかなか上手でしたよ。そのときは焼いて食べようか、揚げて食べようかと考えることしかしませんでした。骨や羽をコレクションするなんて考えもしなかったですね。

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おじさん何をしているんですか?!

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僕の撮った帽子の写真がWeChatのタイムライン上でたくさんにシェアされ、日本に行って太った?っと聞かれましたが、それは帽子がとっても重くて重量で僕の顔が潰れて見えただけです。4000枚のコインで、10斤(約5kg)の重さがあります。試してみたらいかがですか?

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超巨大水晶発振器!!あはは、日本人は本当に遊び上手ですね!

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これはすごい、DIY小型衛生!中国では鍋蓋で信号受信も出来ないのに、日本政府は誰でも衛星を打ち上げることを許しているのですか?

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堀北真希が「大人の科学」の表紙を飾っているなんて驚きです。理系男子を励ますためのものでしょうか。

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Arduinoスタンプ。

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アオキ君は東京大学の岩崎教授を紹介してくれました。岩崎教授は現在ウェアラブルデバイスに対し興味を持っているようで、私に色々と意見を聞いて来られました。教授に対して何かを教えることが出来るなんてとてもワクワクしてしまいました。私のウェアラブルデバイスに対しての意見を教授に話し、Xadowの紹介もしてしまいました。岩崎教授はとても謙虚でもの静かにうなずきながら話を聞いてくださいました。私も一生懸命説明をしていたのですが、岩崎教授の後ろにある展示ブースを見
て突然冷静になってみると、岩崎教授の聡明さがわかり、自分もまだまだだと自覚してしまいました。

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リサイクル。

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自動植物養成機。

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自転車愛…

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Rapiroロボットの展示です。展示物は美しく子供のようにかわいらしいものでした。私は石渡君(Rapiroの開発者です。彼はもう一つの作品、脳波猫耳デバイスNecomimiで良く知られています。)に会いたかったのですが会場で彼を見つけることが出来ませんでした。彼はどこに行ったのだと聞いたら、その人はほくそ笑みながら彼は研究開発に行きましたと答えました。え!日本の研究開発とマスタベーションとは同じ意味なのでしょうか?

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スイッチサイエンスとのミーティングがあったので、あまり買い物をすることはできませんでした。用事が終わってブースに戻ると、ハオ君が既にブースの撤収を終えてくれていました。これで私のMaker Faireへの旅は終了です。帰る前に、ヨシ君が前回EP(訳注: エリック・パン、Seeed Studioの社長です。)と同じ場所で写真を撮ろうと言いました。EPと同じように写真を撮ったものがこれです。

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右側の横分けの人はヨシ君です。ヨシ君は薬局を10件経営している家の生まれの方です。こんなにお金持ちなのに、彼は遊ぶことをしません。35,6歳でまだ結婚していないそうで、死ぬの生きるの大騒ぎで中国の奥さんが欲しいと騒いでいました。去年深圳に来た時に私の同僚をとても気に入り彼女に彼氏がいるかどうか聞かれました。あの時は冗談かと思ったのですが、今回もまた彼女のことを聞いてきたので、彼女は仕事を辞め海外でキャビンアテンダントになったと教えました。ヨシ君は急にがっかりして、深圳に行く気をなくしてしまったようです。彼を慰めるのに少し時間がかかりましたが、彼はそのあと元気な様子でした。

いよいよ登場しました!ダイバーシティーにある、18m、1分の1サイズRX-78-2。本当に…かっこいい!下にいる人が小さく見えます。正時になると、頭部が周り、体から煙が出ます。このままでいくと、日本人はいつかガンダムを歩かせることが出来るかもしれません。

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ショッピングモール7階ガンダムフロント。(5階のガンダム館と書いてありますがこれはまちがいのようです)隙間なく商品が並んでいるのですが、何一つ重複しているものがありません。ハオ君はとても驚いていました。

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私はガンダムのファンではないので、ざっと見るだけでした。もし、一個一個ちゃんと見たいと思ったら、2日はかかるでしょう

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ガンダムフロントの展示はとても刺激的でした、その後記念商品でお金を使ってしまいそうになります。でも、おとといジブリで痛いめにあっている為、そのことを教訓にして、早めにレジの前でハオ君を待っていることにしました。ハオ君はいつもお金がないと言っているくせに、気がつくと大量に購入してしまう癖があります、今回も彼は手にいっぱい買い物をしていました。

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ガンダムフロントを出てトヨタメガウェブに行きました。虹のようなトンネルの下を歩いているとタイムトラベルをしているような気分になりました。実は深圳にも全く同じようなトンネルがあるのです。深圳のことを思い出すと少し複雑な気持ちになります。8年前深圳では高い収入をもらえると聞き、故郷に戻らない決意でやってきました。その年「深圳に来たら深圳人」という言葉が流行っていました。戸籍を深圳に移したのですが、全く深圳に慣れることが出来ませんでした。元々好き嫌いが多い方なので、一番は食べ物が問題になりました。当時は四川料理店や湖南料理店が少なく、ケンタッキーバーレルを食べて生きていました。そのうち飽きて食べることが出来なくなってしまい、広東料理を試しさざるをえなくなりました。他にも天気の問題がありました。四川省の夏はとても暑く、しかし湿度は低くからっとしています。深圳は梅雨の時期、下着や靴下が肌にまとわりつくほど湿気が多く気持ちが晴れませんでした。人もカビが生えているのかと思ってしまうほど活気が感じられない時もありました。広東にいる地方の人はイントネーションが異なっており、使う言葉も汚い言葉が多いため最初は慣れませんでした。しかし、時間がすべて解決してくれるもので、深圳も悪くないと思いはじめました。広東料理はおいしいだけではなく、元の素材の味をそのまま味わうことが出来ます。私は小さな頃から喘息持ちなのですが、深圳に来てから調子がよくなり天気も好きになりました。体重も30斤(約15kg)増え、環境は人を作る物だと感じました。それに、町の中にいる女の人も増えてきたように感じます。女の人が昔に比べ化粧が上手になったからか、裕福な土地にはきれいな女の人が集まるのかどちらかは分かりませんが。この町を本当に好きになったのか、それとも自分が年をとるのがこわいからなのか、まだ本当にこの町を好きな理由は分からないままです。

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トヨタメガウェブは博物館と展示会場と二つの会場に分かれていました。博物館は歴代の車が展示されており、展示会では未来のものが展示されていました。この博物館は50、60年代のような内装になっており、トヨタのクラシックカーが並んでいました。クラシックカーと内装の様子が完璧に調和していました。

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私は普段、⾞の写真を撮らないのですが、品のあるクラシックカーだけは別物です。

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展示会の方では、主に近日販売予定のトヨタ車が展示されていました。トヨタメガウェブを出たところで、ヨシ君が足が疲れたしまったということで、少し休憩をする場所を探すことにしました。この二日間を通してヨシ君に少し申し訳ない気持ちもがありました。昼間は忙しいMaker Faireの展示、その後他の人はすぐに帰宅して休むことが出来たのですが、ヨシ君は我々二人外国人を観光に連れ出してくれました。

近くのスターバックスに行くことにしました。正直に言うと、日本のスターバックスは三つの言葉で表せます、不好喝(おいしくない)。でも抹茶クリームフラペチーノだけは別です。きっと、お茶のおいしい地方の宇治茶を使っているからではないでしょうか。私達は外国人なので、スタッフが感謝の気持ちを込めて「thank you」と書いてサービスをしてくれました、ヨシ君は残念ならがその待遇はなかったようです。外国人になってみてよかったと感じることがあります。このような特別待遇をしてもらえることや、答えたくないことに対して、分からないふりをして黙っていても、許してもらえることです。

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お台場の大観覧車に行きました。日本人は観覧車が大好きで、横浜や大阪にもあります。その中でもお台場のは一番すばらしいと思います高さは115mで、とてもロマンチックでほとんどの利用者はカップルです。写真をとる為に私たちは透明なゴンドラに乗りました。

東京の夜、光を引立たせるように美しい…

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ヨシ君は前はもっときれいな夜景だったと少し残念そうに教えてくれました。地震の後で節電を呼びかけるようになったため、以前に比べ暗くなったそうです。私はしかし、これ以上のものは求めません、今の夜景でも十分美しいです。

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大観覧車が降りて来た時、カップルがキャンドルでプロポーズをしているところをみました。とてもロマンチックでした。

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