LSIの製造に参加してきました。

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先日プレスリリースでもお知らせしましたが、スイッチサイエンスは金沢大学の秋田先生と共同で「MakerがLSIを設計・製造できるようにハードルを下げよう!」という研究を行っています。

この研究の一環として、LSIの設計の方法を学ぶために、スイッチサイエンスは1Bit CPUを設計しました。本研究を詳しく知りたい方は情報工学の道具としての ハードウエアと半導体をご覧ください。

製造はスイッチサイエンス社内ではできないので、専門の施設で行いました。1枚のウエハ(トランジスタの土台になるシリコン基板)からチップを製造するために必要な期間は2週間。わたしたちは、ウエハ上につくったトランジスタ同士をつなぐ、アルミ配線を製造する工程に参加しました。

LSIの製造作業は専用の作業着を着て、ホコリやチリがほとんどないクリーンルームと呼ばれる部屋で行います。クリーンルームの入口には、服についているホコリを取るためにエアシャワーを浴びるための部屋がついています。

エアシャワーでホコリを飛ばしている様子
エアシャワーでホコリを飛ばしている様子

アルミ配線を作るためには、ウエハ上にレジストを塗って、

マスクパターンを露光して、現像して、

ウエハの位置合わせの様子
ウエハの位置合わせの様子

エッチングをして、

酸で不要なアルミ膜を除去します
酸で不要なアルミ膜を除去します

レジストを剥がして、アルミ配線の製造工程は終了です。

メガネの超音波洗浄器みたいな装置
メガネの超音波洗浄器みたいな装置

配線の細かさや、配線の上に配線を重ねるなどの違いはありますが、露光→現像→エッチング→レジスト除去の流れはプリント基板を作る時と同じですね。

この後に、VIAと2層目のアルミ配線を製造し、LSIが完成しました。

この研究について、共同研究者の秋田先生にインタビューを行いました。詳しくは動画をご覧ください。