みなさまこんにちは、小室です。アメリカ、ニューヨークにいます。オープンハードウェアサミット(OHS)(リンク先は英語です)というイベントに参加しました。
OHSは今年で3回目になるオープンソースハードウェアのイベントです。スイッチサイエンスは毎年スポンサーを勤めています。今年はEYEBEAM ART + TECHNOLOGY CENTER(英語)という場所で行われました。 参加者は400人くらい。参加者のほとんどが男性ですが、日本で行われるコンピュータサイエンスの集まりよりは女性率が高い(15%くらい?)印象です。今年は小学生から中学生くらいの方の参加も見られ、中には登壇発表を行った小学生もいました。
OHSはMake: Tokyo MeetingやMaker Faireよりはフォーマルな雰囲気で、登壇発表を中心にデモ発表やポスター発表が行われます。オープンソースハードウェアの抱える問題点を提起するようなもの(ライセンスや特許の話など)から、発表者本人が行っているプロジェクトの紹介まで、様々な発表が行われました。私も、ポリプロピレン合成紙を使ったペーパーステンシルについてポスター発表を行いました。
OHSはオープンソースハードウェアに関する最大のイベントなので、オープンソースハードウェア界での有名人がたくさんいます。スイッチサイエンスで取り扱っているSparkfunやSeeed Studio、Maker botなどの方々もいらっしゃいました。
昨年のOHSでは全体的に「オープンソースハードウェアでハッピー!」という雰囲気のもと発表が行われていたのですが、今年はライセンスの話など、オープンであることの難しさを考える発表も多く出ていました。キーノートのクリス・アンダーソンは、オープンソースハードウェアの難しさや問題点をあげ、その解決策のひとつとして「ソフトウェアはオープンにして、ハードウェアはクローズドにする」という案を(オープンハードウェアサミットなのに…!)掲げていました。同じように、オープンソースハードウェアの始まりのひとつでもある「MakerBot」は、ハードウェアをすべてオープンにしておくことの難しさから、新しいバージョンのMakerBot replicatorのハードウェア(の一部)をクローズドにすることに決めています。
去年と雰囲気ががらっと変わった今年のOHS、来年はどう進んで行くのか今から楽しみです。スイッチサイエンスでは今年はポスター発表をしましたが、来年は登壇発表したいなー!と野望を抱いております。もうちょっと自社製品が増えてきたら、展示も行いたいものです。
ところで、実は、このOHSに合わせてスイッチサイエンスでは海外向けのwebショップ*をオープンしました。今はまだまだ小さくて、山ほど問題が残っていますが、今後はスイッチサイエンスのオリジナル製品だけでなく、国内産のモジュールなども海外に向けて販売していく予定です。
*国内からのご注文にはおこたえできないのです…ごめんなさい。