オーブントースターをリフローオーブン化してみた

「以前はホットプレートで試作基板のリフローをしていた私ですが、最近ではオーブントースターでリフローしています」
今回はそんなお話です。

スイッチサイエンスでは、試作基板ができたら紙マスク(メタルマスクの紙版)を使ってペーストハンダを塗り、ピンセットで部品を搭載し、オーブントースターをハックしたリフローオーブンで試作品を作っています。

内容には当社が行った「家電の改造行為」が含まれています、実際の改造は各自の責任において行ってください。

オーブントースターは「PANASONIC NT-W50-S」を選びました。
#ホットプレートのように下からだけの加熱ではなく、上下に熱線(ヒーター)が付いているので両面からの加熱が可能
#上下あわせて1300Wの火力がステキ
このオーブントースターをハックする回路を作りました。
仕組みとしては「Arduino Uno R3」に「K型熱電対温度センサモジュールキット(SPI接続)MAX31855使用」を接続してSSR(ソリッド・ステート・リレー)にてヒーターをコントロールし、LCDディスプレイに状態を表示している感じです。
上記組み合わせをバニラシールド上に作って使いはじめましたが、先の事を考えると「頻繁に使うものなので基板を起こそう!欲しい人には売ってあげよう!」という事になりました。
これは試作機
PanOld2
#SSRにはヒートシンクも付けました
#ケースは「FabLabつくば」で作っていただきました

こちらが製品版(発売開始しました! リフロートースターコントローラーキット
PanNew2
こちら「FTDI USBシリアル変換アダプター(5V/3.3V切り替え機能付き)」を3.3Vに設定してArduinoIDEから直接プログラムが書き込めます。
#マイコンボードは「Arduino Pro or Pro Mini (3.3V,8MHz) w/ATMega328」をお選び下さい

SSRは、以下の2種類を試してみました。
CrydomのD2425(3~32VDCにて24~280VACの25Aまでの制御が可能)
CrydomのCL240D10(3~32VDCにて240VACの10Aまでが制御可能)
どちらも問題なく動作しています。

実際に焼いてみると匂いが気になったので、ケース(手元にあった段ボール箱)とシロッコファン、排気ダクト、排気口なんかを設置してみました。
Exif_JPEG_PICTURE

オーブントースターのハックはこんな感じです。
1.外装を開けるため、裏側のネジを7本外します(写真の赤ポチ部分)。
PanHack1
2.外装を開けるため、下側のネジを5本外します(写真の赤ポチ部分、4本は足の中に埋め込まれています)。
PanHack2
3.外装を開けるため、正面のネジを6本外します(写真の赤ポチ部分、外さなくても大丈夫かも)。
PanHack3
4.赤丸の部分(2箇所)をハックします!
それぞれの赤丸部分に繋がっている線を外して、それぞれSSRに割り込ませます。
#ここには耐熱ケーブルを使う事をオススメします。
PanHack4
5.外装を加工してケーブルを出します。
とりあえず棒を突っ込んでフィン部分をめくっただけです。
PanHack5
温度センサの先端が基板に近い位置(特に高さ)に来るようにするといいでしょう。

いかがでしょう、皆さんも自宅でリフローにチャレンジしてみませんか?!

スイッチサイエンスで使っているリフローのスケッチを以下に掲載します。
こちらを改造して使うと簡単でしょう。
githubにもあります。Dual_SSR_Solder_Toaster_Controller_Platform

スケッチ冒頭にある「temprature_control_data[ControlDataLen + 1][3]」内のデータを編集して「#define ControlDataLen 3」この数値を作ったデータの行数に変更すれば上下ヒーターのコントロールや時間、温度の変更ができますね。

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