こんにちは、小室です。今年4月末にカナダで開催されたCHI2014という学会で発表された論文をあれこれあさっていたら、何やら可愛らしい物を見つけました。やわらかい物を出力できる3Dプリンター!Printing Teddy Bears: A Technique for 3D Printing of Soft Interactive Objectsという論文のご紹介です。
3Dプリンター全盛ですねー。3Dプリンタにもいろいろありますが、素材はABS樹脂やPLA樹脂、金属などの固いものばかりです。この論文で紹介されているのはウールなどの毛糸を使ってやわらかい立体物を出力する3Dプリンタです。最近流行っているフェルト羊毛のように、チクチクつついて固定しています。この論文の後半では、ナイロンやプラスチックなどの他の素材とうまく組み合わせた「やわらかい素材でできたデバイス」のプロトタイピング例がいくつか紹介されています。
私も学生の頃にはやわらかい素材のロボットを作ったりしていました。自分でフェルトを縫い合わせたり、ひたすらチクチクしたり、大変だったなぁ…やわらかい素材の物の中に、固い基板とかワイヤーとかを仕込むのってすごく大変なのです。見た目は簡単にやわらかそうになりますが、触ってみると部品がゴツゴツしてしまいます。かと言って綿を詰めたりするとメンテナンスが大変です。この論文に紹介されているプロトタイピングの事例を参考にすれば、部品のゴツゴツ感もかなり軽減されそうですね。
詳細はDisney ResearchのPrinting Teddy Bears: A Technique for 3D Printing of Soft Interactive Objectsのページをどうぞ。特にビデオが素敵ですよ。ぜひ一度ご覧ください!