Feetech、Hiwonderと、最近スイッチサイエンスでは深圳のサーボ会社をまわって、新しい製品を増やしています。いくつかの製品は発注を終え、そろそろスイッチサイエンスのショップに並ぶはずです。
今日はまた、新しいスタイルのサーボ/ロボット会社に行ってきました。深圳Fashion Star Technology.
社長のJamesが語るのは、「僕を含めて、Fashon Starのコアメンバーは半導体やマイクロチップのバックグラウンドがあり、MCU(マイクロコントローラユニット)が僕たちのコアテクノロジーだ。サーボはすべて自社設計をしている(工場は協力会社)が、特にサーボのMCUに強みがある。ArmベースのMCUを自社で作っているし、より強力なMCUの採用を考えている。」と、サーボの会社なのにコンピュータを強調する説明が出てきました。おもしろい!
MCU専門の事業とサーボ/ロボット部門の2つの事業を手掛けていますが、サーボには4種類のラインナップがあります。一覧はここにあります。
まず、PWMサーボが2シリーズ。
1.PWMサーボ。PWM制御でコントロールするサーボです。ラジコンなどで使われている、よく見かけるサーボです。
2.プログラマブルなPWMサーボ。サーボのニュートラルポジション、オーバーロードプロテクション、さらには動作電圧の変更までもプログラムできるサーボです。STM32,Arduino IDEからプログラミングできます。こちらにガイドがあり、GitHub上でオープンにSDKを公開していく方針。今は中国語ですが、英語版のマニュアルも作る予定です。
プログラマブルなPWMサーボは一般的に高級品(サーボ会社にとっては、上級者向けという位置づけ)ので、こういうMCUバックグラウンドからサーボを作りはじめた深圳の会社が入ってくるのは面白そうです!
続いて、シリアルバスサーボが2種類。
3.DBSPサーボ DISTRIBUTED SERIAL SERVO。自社開発のDBSPコントローラボードとセットで使います。IDのオートアサインや、独自のモーションエディター、Scratchベースの環境もあります。サーボのコントロールをGUIベースで行え、複数のサーボを組み合わせた複雑な動きもティーチングでコントロールできます。
今はコントローラボードはArduinoのシールドとRaspberry Piのシールド(単体のボードもあるが、無線あるので日本では売れなさそう)なのですが、僕のwechatを見て「え?M5Stackの友達なの?アレすごい良いじゃん。ぜひ紹介してくれ。M5Stackで使えるDBSPコントローラを作るよ!」とのこと。
とはいえ、このDBSPは「ユーザーが増えてエコシステムが生まれないと難しそうなので、売上が増えるのは時間かかると思うよ」と話しました。
4.UARTシリアルバスサーボ
サーボの温度や今の角度などを双方向にコミュニケーションできる高精度なサーボたちです。SDKを公開して、Arduino IDEなどから制御できます。今はSTM32F4のものが多いですが、もっと高性能なプロセッサを積んだシリーズも作りたいとのこと。高精度なフィードバックができるので、スポンジボールのような軟らかいものを制御して掴むデモの動画を見せてくれました。
上位機種はマグネティックエンコーダーとコアレスモーター、さらに上位機種はBLDCモーターを使っているとのこと。
メイカーフェア深圳2019に来た人は、このブースを覚えているかもしれません。
メイカーの相手が好きで、だからメイカーフェアにも出展しているというFashon Star Tech。まだ10人ぐらいの会社(僕が行った龍華のオフィスがR&Dとマーケティング、ベつに光明区に生産管理のオフィスがある)ですが、今後が楽しみです。ミーティング中もスイッチサイエンスのサイトをずっと見てて、「近藤科学、フタバ!知ってる知ってる」とか、他のモーター類談義に華が咲き、「どれもすごい良い製品だけど、僕らの特徴は...」と、冒頭のマイクロコントローラーの話に繋がりました。
あと、スタンフォード大学のオープンソースハードウェアロボット犬Pupperを自分たちのサーボに合わせて再設計してキットで売ってます。
性質上ちょっと時間かかりそうな取引になるかもしれませんが、すすめるつもりです。乞うご期待!