先日プレスリリースでもお知らせしましたが、スイッチサイエンスは金沢大学の秋田先生と共同で「MakerがLSIを設計・製造できるようにハードルを下げよう!」という研究を行っています。
この研究の一環として、LSIの設計の方法を学ぶために、スイッチサイエンスは1Bit CPUを設計しました。本研究を詳しく知りたい方は情報工学の道具としてのハードウエアと半導体をご覧ください。
製造はスイッチサイエンス社内ではできないので、専門の施設で行いました。1枚のウエハ(トランジスタの土台になるシリコン基板)からチップを製造するために必要な期間は2週間。わたしたちは、ウエハ上につくったトランジスタ同士をつなぐ、アルミ配線を製造する工程に参加しました。
LSIの製造作業は専用の作業着を着て、ホコリやチリがほとんどないクリーンルームと呼ばれる部屋で行います。クリーンルームの入口には、服についているホコリを取るためにエアシャワーを浴びるための部屋がついています。
アルミ配線を作るためには、ウエハ上にレジストを塗って、
マスクパターンを露光して、現像して、
エッチングをして、
レジストを剥がして、アルミ配線の製造工程は終了です。
配線の細かさや、配線の上に配線を重ねるなどの違いはありますが、露光→現像→エッチング→レジスト除去の流れはプリント基板を作る時と同じですね。
この後に、VIAと2層目のアルミ配線を製造し、LSIが完成しました。
MOS出来上がりました! pic.twitter.com/B4c83qtbOY
— Switch Science (@ssci_official) 2015, 8月 14
この研究について、共同研究者の秋田先生にインタビューを行いました。詳しくは動画をご覧ください。