丸形蛍光灯を使ったDIY照明

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商品を撮影することは良くあって、少し前から照明を作っていました。いろいろ試してようやく使えそうなものができました。今回はそれを紹介します。
この照明は、ほどほどの価格で作れて、簡単に使えるものになっています。邪魔になったら分解・組立もできますよ。おひとつDIYで作ってみてはいかがでしょう。

目次
  1. どんな写真が撮れるのか
  2. どんな照明か
  3. どんな風に撮影しているか
  4. FAQ的なもの
  5. 部品と購入店
1.  どんな写真が撮れるのか
陰と映り込みが少ない写真が撮れます。一般的な真上と斜め用です。
直径を書いたシートを置いて撮影できる範囲を調べてみました。真上なら30cm。斜めは15cmくらいです。と記載しましたが、映り込まない範囲は真上は20cm、斜めは小さくても写り込みが出ます。そのため写り込んでいる蛍光管を白の紙などで隠します。範囲としては約15cmくらいが有効です。
もちろん欠点もあります。
Arduino UNOの上からショットでは部分的に陰で暗くなってしまう。
自然光に比べて色の再現性が低い。左がDIY照明、右が自然光。
2.  どんな照明か
円形蛍光灯(サークライン蛍光灯)を少し高い所に固定して、銀色のリフレクターで囲ってドーム状にしています。
このドームの中にブツを置いて撮影します。
一応照度計で計ってフロアの明るさがなるべく均一になるようにしています。
3.  どんな風に撮影しているか
カメラ:この記事のArduinoを撮ったのはRICOH GXR + P10です。ただちょっと重いので、ほぼ同じ仕様のRICOH CX6の方がいいかも。
カメラの設定:シャッター速度が早いと明るさや色が安定しないので、なるべくシャッタースピードは150分の1秒より遅くしています。
手持ち:そこそこの写真は撮れます。ちなみに最近「Arduinoをはじめようキット」に入れているチラシ(PDFで、ちょっと重いのでご注意ください)の写真は全部手持ちです。カメラはGXR A50。
真上:LPLのクランプ付き一脚とケーブルスイッチを使います。ちょっと高さが足りないのでバイスでかさ上げしています。この方法は重いカメラだとできません。
斜め:遠近感を減らすために三脚を遠くに置いて望遠で撮ります。一部リフレクタを外します。
TIPS:別途水準器があると便利だったりします。
ソフトウェア:AppleのApertureにRAWモードで取り込みます。大抵Apertureの「クイック修正」で最適化させた後、手でさらに少し変更をすることが多いです。
4.  FAQ的なもの
  • この照明はいくらで作れる?:多分6,000〜7,000円くらい。
  • 場所を取る?:40W型の場合、約45cm四方の場所が必要です。もちろん分解すれば薄く収まります。
  • 一眼レフカメラを使ったらもっと良い?:いいかもしれません。ただ重いので真上から撮る時の三脚は別途必要になりそうです。
  • プロが使うような照明セットだとダメなの?:きっとその方がいいでしょう。いずれはそうしたいです。
5.  部品と購入店
丸形蛍光灯(三波長型昼白色40ワット)
インバーター、蛍光灯用の口金、蛍光灯用取り付け金具 購入店:光東電気(秋葉原)
板 購入店不明
ネジ類 購入店:西川電子部品(秋葉原) イガイガした筒状のを板に埋め込んで分解・組立を可能にしています。
銀色の紙 購入店:モノ:ファクトリー3331素材市(秋葉原) ちょうど9/9までモノファクトリーが当社の入居する3331に出店していて見つけた品。これに金具を貼り付けて使っています。
蛍光灯を支えるスタンド これはオーダーメイド品。emerge+さんに製作してもらいました。素材は3mm圧のアクリルです。イラストレータで作成したデータ(クリックするとダウンロードされます)は公開してあります。曲げ加工までemerge+さんでやってもらいました。ちなみにemerge+さんは「プロジェクトボックス for Arduino」のメーカーさんです。
ところで、私はまだ試していませんが、他にも面白そうな照明があります。うちの大木から聞いたのは、薄い基板ならスキャナで撮ってしまうという方法。なるほどなるほど。それから武蔵野電波さんの冷陰極管フリフリライトLEDライトセイバーも興味深いです。
みなさんもこのお盆休みにDIY照明を試してみてはいかがでしょう。