一週間前に「USBメモリ上で完結するArduino IDE」という記事を書きました。その続報です。
[追記]
現在Arduino公式サイトからリリースされているArduino IDEにはこの機能が取り込まれたため、この記事からのダウンロードは必要なくなりました。フォルダを作る設定だけ行えばUSBメモリだけでArduino IDEが使えます。
少し変更を加えて、バイナリを公開しました。手っ取り早くダウンロードするには、以下のリンクからどうぞ。
変更内容
- portableなモードでも、スケッチブックのフォルダを変更できるようにしました。このフォルダは、「portable」フォルダからの相対パスで記憶されます。デフォルトの場所に戻すには、設定ダイアログの当該の箇所を空欄にしてください。
- portableなモードの時には、終了時に開いているスケッチを「portable」フォルダからの相対パスで記憶するようにしました。終了時に開いていたスケッチを、次回起動時に再現する機能は、もともとArduino IDEにあります。
注意点
- ウィンドウズの場合、ドライブ文字が異なるファイルやフォルダを相対パスで表現する事はできません。そのため、スケッチブックのフォルダとして、そのようなフォルダを指定する事はできません。指定した場合は、デフォルトの場所が選択されます。ドライブ文字が異なる場所にあるスケッチを開いていた場合、そのスケッチは次回起動時には自動的には開かれません。
使い方
- 以前と変わりません。展開して、アプリケーションの最上位のフォルダ内に「portable」というフォルダを作成してください。USBメモリ等に展開すると便利と思います。
ソースコード
考察
いろいろ検討した結果として、相対パスで記録することを採用しました。相対パスであるせいで使いづらい場面も想像できますが、逆に絶対パスでも使いづらい場面もあります。最終的に、理解のしやすさ、一貫性の点で相対パスの方が優れていると考え、こちらを採用しました。
開発は、本来のportableの機能よりも、今回開発した部分の方がめんどうでした。
そろそろ機能を安定させようと考えています。お使いになられた上でのご感想を教えていただけると助かります。
不具合、ご意見等は、ツイッターの@ssciにお寄せください。