世の中に数限りなくある部品、そのうちどれを使ったらいいのかよくわからないという人も少なくないと思います。
そこで、筆者がスイッチサイエンスで設計するときにどうやって使う部品を決めているのかをまとめました。部品選定の際の参考になれば幸いです。
ある
いきなりふざけているように見えるかもしれませんが、型番はあるけど物体としては存在しない部品というのがあるのです。品切れで在庫がないとかじゃなくて、作ってないんです。でも型番はあってデータシートには載っている部品があります。
そういう部品は、例えば大手メーカーが10万個買うなら作るんだけどそうじゃないから作らないとか、いろんな理由があって型番だけが存在しています。
代理店からじゃないと部品が買えなかった時代は、物体として存在するかいちいち問い合わせる必要がありましたが、今はネットで調べられるので便利になりました。
売ってる
存在しても買えない部品というのがあります。例えば特定の会社にしか売らない部品とか。
あとは100万個からじゃないと買えない部品とかもあります。携帯電話が一般的になったあたりからそういう部品が増えてきたように思います。「最低でも1万個買ってね」みたいな。
買える
売っていても金額的に買えない部品だと困りますね。ICひとつに1万円は出せないなーみたいな。世の中には100万円のICとかありますし。
続けて買える
今この瞬間は買えるけど買えないときの方が多いなんて部品もあるので、注意しましょう。在庫数が多いやつのほうが安心です。
今後も買える
上のとちょっと似てますが、そろそろ作るのをやめるよーって部品もよくあります。海外の通販サイトなどだとNRND(Not Recommended for New Design)と出てくるやつです。日本語だと「新規デザインには非推奨」とかでしょうか。
こういう部品はもし在庫があってものちのち手に入らなくなる可能性があるので、選ばないほうが無難でしょう。一発物ならいいかもしれませんが、その一発物が壊れたときに修理できないというのもどうかなあと思います。
複数の店で買える
ある特定の販売店でのみ買えるものよりもいろんなところで買えるものを選びます。売り切れてると困りますもんね。
必要仕様を満たしている
必要とする機能がちゃんと全部入っているというのは大事です。でも足りない機能は他の部品で受け持ったりすることもできるので、どうしてもこれじゃないとダメ、という考え方は捨てたほうがいいかもしれないです。
実装(はんだ付け)できる
どんどん小さい部品が出てきたので、買えるけど実装できないという部品も出てきました。要注意です。
ただ手ではんだ付けできなくても自分でリフローする方法もあるので、がんばればいける事も少なくないです。
資料がある
簡単なカタログしかなくて、詳細な資料(データシート)が手に入らない部品もあります。この端子に5Vかけても大丈夫そうなんだけど、誰も保証してくれないなーみたいな。
そういうのはできれば避けた方が安心でしょう。
すでに使ってる人がいる
ちょっと消極的な理由ではありますが、すでに使っている人がいてそれなりに作例やサンプルコードがある部品はちょっと安心できます。
ただ、会社の製品開発としてはそこは気にしなくてもいいかなと思います。
以上、部品選定時に考えることをまとめました。他にもみなさんそれぞれの条件があると思いますが、お役に立てれば幸いです。