基板の組み立て工程を見学してきました

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こんにちは、坪井です。
スイッチサイエンスは、私たち独自の製品を作っています。社内で基板を組み立てたりもするのですが、大量の組み立ては取引先の実装屋さんにお願いをしています。
先日、この取引先にお邪魔をして写真撮影をさせていただいたので、写真をまじえて、簡単に基板の組み立て工程を紹介していきたいと思います。

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基板屋さんにお願いした基板は、このようにパックされた状態で実装屋さんに届きます。

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届いた基板には、まずクリームハンダというペースト状のハンダを塗ります。はんだづけしたい場所にだけクリームハンダを塗るには、基板にメタルマスクという穴の開いた板を被せ、その上からハンダをスキージというヘラで塗ります。この工程は「印刷」と呼ばれています。

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クリームハンダを印刷した基板です。基板の上に灰色のクリームが綺麗に載っています。

ハンダを印刷し終えたら、次に部品を基板に載せていきます。数個を試作するだけなら、ピンセットで部品をつまんで置いていくこともできるのですが、数十個や数百個を手でやるのは大変ですので、チップマウンタというロボットを使って部品を載せます。日本語では、チップマウンタと呼ばれますが、英語だとpick and place machineと呼ばれたりします。
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基板の上に置ける、足の無い部品は「表面実装部品」と呼ばれます。この表面実装部品を数千個、紙や樹脂のテープに収め、ぐるぐる巻いたものが「リール」です。このチップマウンタには、写真の状態で30種類くらいのリールが取り付けられています。チップマウンタは、部品をリールに巻かれたテープから取りだし、基板に載せるという仕事をします。部品を運ぶとき、チップマウンタは部品を吸って吸着しています。

部品を搭載しているところをムービーで撮ってみました。部品を持つ部分は、かなり高速で動くため、アクリル板ごしにしか撮影することができず、ちょっと見づらいです。
チップマウンタは、吸着した部品が曲がっていないかをカメラの画像認識で確認しています。ときどきオレンジ色に光っているのは、画像認識をするためのカメラが、部品を綺麗に写せるようにするための光です。

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こうして部品が搭載された基板です。クリームハンダの上に部品が置かれています。

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次に、リフロー炉と呼ばれる、コンベアが入ったオーブンを使って、クリームハンダを融かし、はんだづけを行います。

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このようにコンベアに、さきほどの部品搭載までを終えた基板を載せると…

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数分後に、リフローはんだを終えた基板が、コンベアの出口から出てきます。

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ハンダが融けて、はんだづけされています。
表面実装部品を使った基板の組み立ては、このように行われています。基板の両面に部品が搭載されている場合、ここまでの工程をもう一度行い、両面に部品をはんだづけします。
足のある部品については、ハンダ槽という、融けたハンダに基板を浸してはんだづけをしたり、ハンダゴテを使って手ではんだづけをして取り付けが行われています。

以上、駆け足でしたが、基板の組み立て工程の紹介でした。