展示会などで「基板上のIC名など機密情報だから隠さなきゃ!」な〜んてこと日常的にありますよね。そんな場面に役立つのがこのサンハヤト社のインペイブラックです。
本記事は製品の取扱説明にはない使い方をしています。不要なボケや不適切な使用方法を紹介しています。正しい使い方は製品付属の取扱説明書を参照ください。また、ちゃんとした使い方については製造元がYoutubeにあげているのでそちらを参照ください。
今回用意したのはインペイブラック(100g(43.5ml)×3個) BLK-L301です。
基板上に囲いをつくって、その中に充填するのが正しい使い方です。"完全に固定したものは、絶縁・耐熱・耐水性が高く、金ノコでも容易に切断できません"と説明書にあります。防御力がとっても高くなりそうです。隠蔽効果もあるので敵から見つかりにくくなるかもしれません。
今回はお試しということで基板上に塗布します。まずは下準備。
今回用意したのは切手サイズ大ほどの基板。ビアやスルーホール部品のところから漏れるので背面にはマスキングテープを貼ります。ものによるかもしれませんが、このマスキングテープですと硬化後もきれに剥がれました。
ちなみに上の写真みると若干空気残ってます。写真を撮り忘れましたが、最終的にこの隙間から背面にエポキシがまわり込んでました。
さて使うものを整理します。
- ①エポキシ主剤
- ②硬化剤
- かき混ぜ用サジ [付属品]
- ポリ手袋 [付属品]
- 守りたい基板
かき混ぜ用のサジが、コンビニとかでヨーグルト買った時にもらえるスプーンに酷似しているので注意です。写真に写ってませんが他に囲い枠、離型剤、両面テープなど一通りつかうものが揃ってます。とっても親切。
まず、エポキシ主剤を開封します。この段階でスプーンサジを用意して混ぜる準備をしましょう。砂利のような物が沈殿してますね。あまり美味しそうじゃありません。
ここからは時間との勝負です。②の硬化剤を全部注ぎこみます。そしてかき混ぜます。混合してから15分ほどの間は発熱しません。「15分以内に使用箇所に充填しましょう」とあります。混ぜると独特のニオイがするので、苦手・敏感な方は換気をしつつ作業すると良いです。発熱ですが、最大80度ということでちょっと身構えていたのですが、カップの外側から触れる程度の熱さでした。だいたいホッカイロくらいのあたたかさ。
今回はお試しなので、塗布してみました。
塗布する際は使い捨てできる綿棒などがちょうどよいかと思います。たくさん塗る場合は数本用意した方がいいです。基板上に塗布したら、3時間ほど置いておきます。
3時間後です。おおよそ硬化しているはずですが、触るとインクが手にくっつく場合があるのでご注意ください。写真をみてわかるかと思いますが、ゴジラのようなゴツゴツザラザラした表面になりました。本来の充填する方式ですともう少しなめらかになるかと思います。
試しにATmega168(壊)があったので塗布してみました。左と真ん中は問題なく印字が見えなくなりました。一番右のは一番薄塗りで、暖色系の強い光に当てると印字が視認できました。
あと、だいぶ余ってしまったので、基板の端材を刺して放置してみました。
もちろん抜けません。たぶん時の勇者でも抜けません。
本当に硬いのでちょっとしたハンマーです。
以上、不真面目なレポートでした。本来はCPUボードなど大きな基板の一部を隠したいといった用途で使われるのかと思います。ただ、ちょっとしたICの印字を隠すといった用途にも使えなくはないかな、というのがお分かりいただけたかと思います。