pokitMeterで簡単な計測を行ってみた

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今回は、10月に当社で発売したpokitMeterという製品について紹介します。この製品は、専用のスマートフォンアプリと接続し、ワイヤレスの多機能メーターとして使用することが可能な小型デバイスです。

pokitMeter

目次

pokitMeterについて

概要

ボタン電池(CR2032)で駆動する小型のワイヤレス多機能メーターです。電圧、電流、抵抗、温度などの幅広いパラメーターを測定、表示、記録することが可能で、オシロスコープや導通 / 極性チェッカーも搭載しています。専用のスマートフォンアプリにワイヤレス接続して簡単に使用できます。

測定した結果はアプリの画面に表示され、機能や設定の変更もアプリ上で行います。pokitMeterでは大きく分けて三つの機能を使用することが可能です。

  1. マルチメーター:AC / DC電圧、AC / DC電流、抵抗、環境温度を測定し、導通やダイオードの極性もチェックできます。
  2. オシロスコープ:電圧と電流波形をキャプチャして表示し、FFT解析によりスペクトルアナライザとしても使用できます。
  3. ロガー:スタンドアロンで、数か月間記録することが可能です。記録した波形のデータをスマートフォンにダウンロードすることもできます。
商品パッケージの外観

内容物

pokitMeterには下記の物が箱に同封されています。

  • pokitMeter本体(半透明な白色)× 1
  • ポーチ × 1
  • ヒューズ × 2
  • ワイヤークリップ × 2
  • ボタン電池(CR2032)× 1
  • ユーザマニュアル(英語)× 1

※ pokitMeter本体の色は、半透明な白です。

pokitMeterの内容物
(左からポーチ、本体、ヒューズ × 2、ワイヤークリップ × 2、ボタン電池 CR2032)

pokitMeterの本体から2本のジャンパワイヤを引っ張ることで長さを変えることができます。また、付属のワイヤークリップを先端のピンに接続して使用することが可能です。

長さの調節が可能なジャンパワイヤ
下部のボタンを押すとジャンパが巻き取られる

セットアップ

デバイスの準備

pokitMeterの裏側のふたを開け、ボタン電池(CR2032)をセットします。

pokitMeterの裏面

アプリのダウンロード / セットアップ

スマートフォン用のアプリをダウンロードします。アプリは、iOSAndroidの両方が用意されていて、今回はiOSアプリ(こちら)を使用します。

iOSアプリのダウンロードページ

アプリを起動すると、インストラクションの画面(左)が表示されるので、デバイスに電池が入っていることを確認して先に進めます。電池が入っていると、接続先のデバイス「Pokit」が表示されるので、タップして選択します(中央)。「Connected to your pokitMeter!」というメッセージが表示されたら、アプリとデバイスの初期接続は完了です(右)。「Start Measuring」という赤いボタンを押して使用開始します。

1. インストラクション
2. 接続デバイスの選択
3. デバイスとアプリの接続完了

メニュー

接続が完了すると、最初にマルチメーターの画面が表示されます。画面右上のメニューボタンを押すと、三つのモード(マルチメーター / オシロスコープ / ロガー)から機能を選択することができます。

最初の画面
メニュー選択(マルチメーター / オシロスコープ / ロガー)

1. マルチメーター

最初に「Multimeter」モードを選択して使ってみます。マルチメーターでは以下の機能を使用することができます。

  • 電流 / 電圧測定
  • 抵抗値の測定
  • 環境温度の測定
  • 導通 / 極性チェッカー

電流 / 電圧測定

今回は下の写真のように、Arduinoのデジタルピン(PWM)にLEDを接続し、その間にpokitMeterをつないで測定を行いました。

電流測定の回路

アプリ画面がマルチメーターであることを確認したあと、画面の右部分をスクロールして測定モードを切り替えることができます。「Current DC(直流電流)」を選択します。ArduinoのデジタルピンにanalogWriteでPWM出力すると、電流の測定値が画面に表示されます。

直流電流の測定結果

その他にも、電圧 / 抵抗値 / 環境温度の測定、ダイオード極性 / 導通のチェックが可能です。導通チェックの機能では、導通しているとデバイスから高音が鳴ります。

抵抗値(100Ω)の測定

2. オシロスコープ

つづいて、メニューから「Oscilloscope」モードを選択して使ってみます。オシロスコープでは以下の機能を使用することができます。

  • FFTモード(スペクトルアナライザ)
  • 設定(掃引時間 / 電圧範囲)
  • カーソル
  • トリガの設定
  • History(過去の測定データ)

今回は下の写真のような回路にpokitMeterを接続して計測を行いました。

波形解析用に用意した回路
拡大した様子

FFTモード(スペクトルアナライザ)

はじめにテストとして、他社製のオシロスコープで波形を表示させた結果が下の画像です。

テスト:他社製のオシロスコープによる波形表示

メニューでオシロスコープのモードを選択したことを確認し、画面右の赤いボタンを押すと、測定が開始されます。

測定開始ボタン

pokitMeterのスペクトルアナライザを使って波形を表示させた結果が下の画像です。電圧範囲を0~10 V、掃引時間を0.1 s/divに設定すると、先ほどのテストと同様にきれいなノコギリ波が表示されました。

pokitMeterのオシロスコープ機能による波形表示

設定(掃引時間 / 電圧範囲)

画面の左下のボタン(Volt Window)を押すと、電圧範囲を変更することができます(左図)。また、右下のボタン(Time Window)を押すと、掃引時間を変更することもできます(右図)。下の図では、時間を1.0 sに変更し、掃引時間を0.1 s/divにしました。 これらの操作は、設定ボタンを押さなくても、波形が表示されている部分を指で直接ピンチイン(アウト)することで実行できます。

電圧範囲の変更
掃引時間の変更

カーソル

pokitMeterのオシロスコープにはカーソル機能も用意されています。波形が表示されている部分を長押しすることで、波形の上にカーソルを追加し、その点の電圧値を確認することができます。複数のカーソルを追加すると、その間の電圧変化を見ることも可能です。

二つのカーソルを追加した様子

トリガの設定

オシロスコープでは、オートトリガに設定するかトリガレベルを調整することが可能です。トリガレベルの調整は、画面右の「Trigger Auto」を押すと「Rising Trigger」に切り替わり、ドラッグ操作で調整することができます。

トリガレベルの調整

History機能

画面右の「History」というボタンを押すと、過去に測定したデータを遡って表示させることもできます。

過去の測定データの一覧
過去のデータの表示

3. ロガー

最後に、メニューから「Logger」モードを選択して使ってみます。ロガーでは、以下の三つを記録することができます。ロガーのテストでは、マルチメーターのテストと同じ回路を使用しました。

  • カップリング(AC / DC)
  • 電流(AC / DC)
  • 環境温度

今回は直流電流のロギングを行いました。画面右下の「Interval」ボタンを押すと、計測するインターバルの時間を変更することができます(1 s~1 h)。画面には、4 s間隔で計測した場合、最大6 hまで記録できると表示されています。計測できる最大時間はインターバルによって異なります。

  • インターバル10 s → 最大17 h
  • インターバル1 m → 最大4日
  • インターバル1 h → 最大8ヵ月
インターバルの設定(4 sに設定)

インターバルを4 sに設定して12 s計測を行った結果が下の画像です。ロガーの場合もオシロスコープと同様に、画面を長押しするとカーソルが追加され、電圧値を見ることができます。また、ロガーにも過去のデータを参照できるHistory機能が備わっています。

ロギングの結果(インターバル4 s、測定時間12 s)

まとめ

今回はpokitMetertという製品を紹介しました。本稿ではpokitMeterの概要やセットアップ方法を紹介したあと、三つの機能(マルチメーター / オシロスコープ / ロガー)の使用方法について実際に触りながら説明しました。pokitMeterの本体はこちらで販売しています。ぜひ購入をご検討ください。