投稿者: ペットのような体格のロボット...といえばaiboが有名ですが、今回ご紹介するのは、MyCobot 280 Piなどでお馴染みのElephant Robotics社が販売するMarsCatです。MarsCatはネコの完全自立型ロボットです。飼い主の顔を見て声を聞きタッチを感じることができ、飼い方によって性格が日々変わっていきます。
まずは簡単にハードウェアのスペックをご紹介します。Rasberry Pi 3 Bとバッテリを搭載することで自律的に動作することができます。センサは、鼻先のカメラ、口元の測距センサ、静電容量タッチセンサ、ジャイロセンサ、マイクがあります。インターフェースは、HDMI、充電用DCジャック、USB Type-Cです。また左右の目には128×128ピクセルの丸形ディスプレイがそれぞれ搭載されています。
可動軸は、四脚に3軸ずつ、頭としっぽに2軸ずつの計16軸です。内蔵バッテリーでは2~4時間持ちます。充電はDCジャックか専用の充電台で、満充電までにかかる時間は4~6時間です。
開封
スペックの紹介はこのあたりにして、早速開封してみます。開封動画は以下をご覧ください。
Elephant Roboticsの販売サイトによると、MarsCatはセット内容の違いなどで3種類（Standard set・Premium Set・Developed Set）あります。今回開封したのは付属品からしてPremium Setのようですね。Standard Setの付属品（DCアダプタ・2×トイ）に加えて、専用充電台とボウルが付属しています。Developed Setは記事公開時点で未発売です。Premium Setと付属品は同じですが、プログラマブルで独自のアプリケーションを作成できるネコとなっています。また、カラーバリエーションはGinger、White、Black、Greyの四色となっています。
電源投入
商品出荷時にプログラムが書き込まれているので、箱を開けたら設定不要で動作します。電源をONにするには電源ボタンを約3秒長押しします。OFFにするにはLEDが消灯するまで長押しです。なお、出荷時のプログラムは、プライバシーを配慮してWi-Fiはオフになっています。
電源を入れると、寝かせていたMarsCatが30秒ほどで立ち上がります。鳴いたりしっぽを振ったりダンスのような動きをしてかわいらしいですね。MarsCatは気まぐれのようで、電源を入れてからの動作が予測不能なので撮影には苦労しました。背中などにタッチセンサが内蔵されているため、その箇所をなでると喜んでくれます。その様子は動画の2分10秒あたりから見られます。
QRコードのシールが三枚付属しましたが、それぞれ住み家・専用充電台・ボウルにつけることで、MarsCatが認識をし、動作を行ってくれます。例えば充電が少なくなったとき、専用充電台に貼ったQRを読み取ることで、自分から歩いて充電を開始してくれる機能を持っています。
MarsCatには専用アプリ「MarsApp」が用意されています。iOSとAndroid両対応、言語は中国語と英語に対応しています。MarsCatとBluetoothで接続しますが、事前ペアリング不要でアプリから簡単に接続できます。接続すると目の色や性別などの基本設定ができたり、レベルや経験値、今日の体調のステータスが確認できます。また、前後左右や座るといった動作を行わせたり、加速度センサや測距センサのリアルタイムの出力値を確認することができます。
このままでも十分愛らしいMarsCatですが、Developed Set（未発売）では、自身でプログラミングすることで動作をカスタマイズできます。動作しているプログラムはオープンソースですのでGitHubで公開されています。また、SDKも用意されるので、搭載されたセンサやアクチュエータを使用して、自分好みの動作をするプログラミングがより簡素に行えます。"受付猫をしてもらう"など特定の動作をさせることもできそうです。その際は現場猫にならないようにプログラミングには十分注意しましょう。なお、Standard Set・Premium SetではAPIやSDKが使用できないとのことなので、こちらも注意してください。
以上、MarsCatの簡単なレビューでした。今回はレビューということでElephant Roboitcsから一台のみの入荷でしたが、スイッチサイエンスでも取り扱いを検討中です。愛らしいネコちゃんMarsCat、発売された際にはぜひご検討ください！
