CO2センサSDC40搭載基板を2種類発売します

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センシリオンのCO2センサ、SCD40を搭載した基板を2種類発売します。どちらもスイッチサイエンスが開発、設計、製造した基板です。

SCD40とは

SCD40はセンサーメーカーのセンシリオンが開発したCO2センサで、光音響効果を使って二酸化炭素の濃度を測定します。

光音響効果はグラハム・ベル(電話を発明したあの人)が発見した物理現象で、ざっくり言うと分子に光を当てると熱膨張によって音が出るという効果です。センサの中に光源とマイクが入っていて音を拾って二酸化炭素の濃度を計ってるってすごいですね。

で、そのおかげで非常に小さいのがこのセンサの特長です。10.1 x 10.1 x 6.5 mmということなのでだいたい一辺が1cmのサイコロのサイズと言えましょう。

同じセンサのシリーズでSCD41というのもあり、こちらは測定範囲が400〜5000ppm(SCD40は400〜2000ppm)だったり省電力モードがあったりして高機能なのですが、入手性や価格を考えて今回はSCD40を選択しました。

2種類の基板

今回発売する2種類の基板は、どちらもSCD40を2.54mmピッチの端子に変換する基板です。ただどちらも特徴ある基板なのでそれぞれ説明します。

SCD40搭載CO2センサピッチ変換基板

SCD40搭載CO2センサピッチ変換基板は、名前の通りSCD40を2.54mmピッチの端子に変換する基板なのですが、画像を見ていただくといつものピッチ変換基板と違った形状になっていることがわかると思います。

ピンをはんだ付けするスルーホールを半分に切ってあり、また基板の厚さを一般的な1.6mmではなく1mmにしてあるので、この基板を別の基板にピンを使わずそのままはんだ付けすることができます。

試作基板なので分かりにくいですがこんな感じでESPr Developer用の基板を作れます

もちろんピンヘッダをはんだ付けしてブレッドボードに挿して使うことも可能です。

Conta™ CO2センサ SCD40搭載

Conta™ CO2センサ SCD40搭載は、スイッチサイエンスが提唱するConta™規格に則ったCO2 センサモジュールです。ピンヘッダがはんだ付け済みなのでConta™ ベースシールドなどのベースボードに接続して使えます。もちろんピンは2.54mmピッチなので、ブレッドボードに挿すこともできます。M2のネジが使えるネジ止め用の穴も空いています。

SCD40の簡単な使い方

SCD40はI2Cでアクセスできるので接続は簡単です。電源は2.4〜5.5Vで動作するので3.3Vか5Vのマイコンがつなげられます。I2C信号はプルアップ抵抗で電圧が変えられますが、2種類の基板ともプルアップ抵抗ははんだ付けされていない(*)ので、つなぐマイコンに合わせてプルアップ抵抗をつないでください。

(*) Conta™ CO2センサ SCD40搭載は基板裏面に1608サイズのチップ抵抗をはんだ付けする場所が用意されています。

Arduino IDE用のライブラリがセンシリオンから公開されています。動作サンプルも含まれていますのでこれを改造していくのが簡単で良いでしょう。ライブラリのライセンスは3条項BSDライセンスです。

I2Cでアクセスする際のアドレスは0x62です。センシリオンのライブラリではライブラリ内部に直接記述されている(SensirionI2CScd4x.cppの先頭)ため気にせず使えます。

まとめ

SCD40は今までになく小型のCO2センサです。ピンヘッダでの接続だけでなく基板に表面実装できる基板もあるので、自分のプロダクトに実装して試してみたい方などもぜひどうぞ。