新しくなったSparkfunのオフィスにおじゃましてきました

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弊社の大口取引先でもある、(たぶん)業界最大手、Sparkfunの新オフィスにお邪魔してきました。Sparkfunのオフィスは、アメリカのコロラド州ニオット(Niwot)というところにあります。前まではSparkfunのオフィスは、マラソン選手の高地トレーニングなどで有名なボルダー(Boulder)という街の外れにありましたが、数km移動しました。高地トレーニングというくらいですので、コロラド州の州都であり最大の空港があるデンバーは、標高約1.6kmにあり、マイル・ハイ・シティーというあだ名が付いています。

ニオットはデンバーから、車で1時間弱のところにあります。前回尋ねたときと同様に、レンタカーを飛ばして尋ねてみました。オフィスのある場所に近づくと、Case LogicやCrocsの本社が見えてきます。今回尋ねるまで知りませんでしたが、これらの会社の本社もニオットにある模様です。
僕は、どうも建物の裏側から近づいたらしく、何も目印がありませんでしたが、Sparkfun National Tourで使われているバスが停まっているのが見えてきました。
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表側に回り込んでも、建物には看板がありません。あとで聞いたところによると、看板の計画はあるものの、まだ内装や引っ越しをしている最中なので付いていないということでした。
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TechConに行く予定が決まったと同時に、同社のCEOであるNateにお邪魔しても良いかメールをして快諾をいただいたのですが…きっちり「パートナーからのフィードバックが得たい」ということで、オフィスツアーの前にミーティングの予定が入りました。さすが業界最大手、ただのオフィスツアーでは終わらせず、今後のビジネスのための布石に抜かりありません。

ミーティングを終えて、いよいよオフィスツアーです。同社の心臓部、倉庫の上が吹き抜けになっていたので、2階から撮影してみました。ものすごく巨大な倉庫です。
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倉庫の半分(写真の左側)は製造用の部品の倉庫、もう半分(写真の右側)は出荷用の倉庫になっていました。
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この巨大な倉庫から、日々商品が発送されていきます。出荷チームは弊社などのディストリビューター用の大口向けチームと、一般のお客様用のチームに分かれています。
彼らが大口向けチームで、いつも私たちへの出荷を梱包してくれているそうです。
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こちらが、一般顧客向けチーム。一人一人、こんな梱包ブースがあります。
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各々が梱包したものは、ベルトコンベアに載せられて、集められるようになっていました。
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こうして梱包された品は、出荷用のバッファに集められ、最終的には、スロープの先にある、トラックの後部が建物にドッキングできるエアロックのような壁面を通じて出荷されます。
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こちらは製造チームです。前回訪問時と見比べると、リフローが一台だけになっていて、なにやら新しい装置が追加されていました。リフローは新しい装置を購入予定で、先日売りに出していた装置が売れたので今は一台になっているということでした。
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これが新しく追加されていたチップマウンタ、下の写真の従来機と比べると明らかに性能が良さそうです。
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これは前からあるチップマウンタです。
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これも新しく追加された装置で、動いていませんでしたが、セレクティブソルダリング(スポット噴流槽)だと思います。後にある窒素のタンクから供給された窒素で装置内を満たして、酸化しづらいようにしたところで、基板の特定の場所をフローはんだします。リフローは、基板に、はんだペーストを塗って、高温の窯の中に入れて融かしてはんだづけする方法です。一方、フローはんだは、融かしたはんだを基板に下側から当ててはんだづけする方法です。フローは、ピンヘッダなどの足のある部品をはんだづけするために使われます。
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これがリフロー装置。中が250℃くらいの高温になって、基板に塗られているペースト状のハンダを融かします。
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Sparkfunでは、水溶性のフラックスを使っています。はんだづけをすると、フラックスが基板に残りますよね。あれは見た目が良くないので、Sparkfunでは水溶性フラックスを使って、はんだづけのあとに水洗して基板をキレイにしています。
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複雑な形状の部品は、さきほどの洗浄機ではキレイにならないため、手作業で水洗していました。ブラシでゴシゴシしたあと、高圧の空気で水を吹き飛ばしてキレイにしていました。
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実装を終えると、光学検査機で正しく実装が行えたのか検査を行っていました。
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最後に、こちらのQCチームがテストを行うと製品はできあがりです。余談ですが、Sparkfunのオフィスには犬連れのスタッフがたくさんいます。会社に犬を連れてくる登録がなされているわんちゃんだけで四十数頭居るということでした。ちなみに、今のSparkfunの従業員は百五十人ちょっとということですので、かなりの割合で犬を飼っているようです。
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オフィススペースはチーム毎に分かれています。写真はサポートチーム。各チームは、だいたい十人弱で構成されていて、こんなチーム毎のスペースが5つくらいありました。めちゃくちゃ広いですね。
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長くなってきたので、設備をちょこっとずつ紹介して終わりにしたいと思います。
撮影用のスタジオ。Sparkfunのビデオなどもこちらで収録されているそうです。アップロードする動画をテレビ番組みたいに格好良くするということで、スタジオセットを組むと言っていました。訪問時には、セットの小物を用意していたので、近いうちに、より格好良い動画になるでしょう。
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役員室。一番左がCOOのTrevor、真ん中がCEOのNathan、右は…忘れちゃいました。残念ながらNathanはお出かけ中だったので、Maker Faire Shenzhenでも会ったTrevorに挨拶をしてきました。
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福利厚生設備も凄いです。ボルダリングできる壁面やジム設備、ビリヤード台などがありました。
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さらには、ビアクズサーバーもあります。
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また、新社屋には、オフィス内ショップも開設される予定だそうで、準備がはじまっていました。
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ショップの横の窓からはサーバールームが見えます。
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最後に、屋上に連れていかれたので、何が起きるのだろうとドキドキしていたら、ソーラーパネルが並んでいました。太陽光発電の設備まであるのですね。
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さすが業界最大手、Sparkfun、ただただ圧倒されるばかりのオフィスツアーでした。なお、このビルはSparkfunの自社ビルなのですが、2-3箇所、オフィス賃貸スペースがありました。アメリカ、とりわけコロラド州への進出を検討している企業は、彼らに問い合わせてみるのも手でしょう。